「高速道路一律1000円」による渋滞予測とシステムのリスク
報道によると、最近、首相が沖縄で「仙台から静岡まで、東北道→首都高→東名経由で千円で行ける」と発言したことに対して、実際はそうならないとのことである。
ひとつは、「東京近郊」「大阪近郊」は一律上限1000円の対象外であること。
たとえば「東京近郊」が首都高とイコールではなく、上述のルートでいえば東北道は加須、東名は厚木までが「東京近郊」にあたるので、首都高と加須までと厚木までがそれぞれ加算される。
もうひとつ、加須以遠と厚木以遠について、本来の想定では合わせて1000円にするところが、料金収受システムの更新が間に合わず、当面は別々に1000円ずつかかってしまうとのことである。
この報道からさらに起き得る問題について考えてみよう。
まず、日曜夕方以降の東名上り厚木出口起点の渋滞が発生しやすくなることが考えられる。厚木からは国道246号が東京方面に延びているので、ここで降りようという人が出てくる。また、慣れない人は左車線に寄るタイミングが遅れて、追越車線をふさいでしまう可能性が出てくる。こういうパターンがいつも以上に発生しそうだ。
我々庶民としては全線1000円にしてほしいと考えるところだが、そうすると環八がパンクするのが目に見えている。むしろ、「東京近郊」の境界を秦野中井あたりに設定したほうが良いかもしれない。
料金収受システムの更新については、全くの想像であるがこれが意外と厄介なはずだ。
2区間合わせて1000円を実現するためには、既に別の割引対象区間を走行したという履歴を記録・検索しなければならない。また、「東京近郊」を走行中に日付をまたぐ場合。これもどちらかが平日になる場合と両方休日になる場合がある。少なくともこれまでの料金体系では、時間帯割引はあっても、当該の区間だけで料金計算が可能だったはずで、現在までのシステムの作りによっては相当の修正が必要になる。
そんなこと、大したことは無いと思うかもしれない。たしかにロジックだけを考えればそうだ。しかし、性能=処理時間的にはどうだろうか?。「仙台から静岡まで」の例でいえば、静岡出口の料金所でリアルタイムに計算しなければならないのだ。ひょっとすると、ETC通過制限速度を更に引き下げる必要があるかもしれない。
上のほうの人間の簡単な思いつきでシステムを作らされるほうはいい迷惑である。
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